みやぎ生活協同組合・コープふくしま

みやぎ生活協同組合・コープふくしま

生産者と消費者をつなぎ、地域に根ざした事業を展開

1982年に宮城県学校生協と宮城県民生協が合併して誕生。 利用者である消費者自らが出資して組合員となり、組合員一人ひとりの「出資」「利用」「運営」を通じて、 人と人との結びつきにより、よりよい暮らしの実現を目指している。 2019年3月には、「生活協同組合コープふくしま」「福島県南生活協同組合」と組織合同し、より幅広い地域で、時代のニーズに合わせた事業を多岐にわたり展開していく。

会社概要

代表者:宮本弘
設立:1982年3月21日
出資金:357億3400万円(2019年3月20日)
売上高:1,033億700万円(2019年3月)
従業員:6,835名(2018年3月)
    正規/1,320名
    パート・アルバイト・嘱託/5,515名
本部所在地:仙台市泉区八乙女4-2-2

経営幹部に聞きました
~Interview with exective~

人事教育部 人事担当次長 伊藤裕治さん

組合員の声をカタチに…
地域に根ざした多岐にわたる事業展開

みやぎ生協では、店舗や共同購入にとどまらず、すべての年代に関わる「ゆりかごから墓場まで」の事業も独自に行ってます。さまざまな業種の企業と連携し、旅行事業やフードバンク事業、ペットや人間のお葬式、車検や洋服の販売など、その内容は多岐にわたり、まさに多種多様なサービスを展開しています。 実はみやぎ生協のカードを提示するとお得にお買い物できるお店がたくさんあるんですよ。

現在、宮城県内全世帯のうち70%以上の家庭が加入。70万人を超える県民が組合員となっています。今行っている事業の8割は、そうした多くの組合員からいただいた声をもとに展開しているものです。

またみやぎ生協では、「安全でおいしい食品が食べたい」という組合員の声をきっかけに、40年ほど前から、生産者と消費者の食に対する思いを直接結び共に幸せを分かち合う「産消直結」の取り組みを行ってきました。その結果、「顔とくらしの見える産直」として『めぐみ野』という商品ブランドが生まれたのです。

人の食糧は自然から生まれます。生産者は、自分たちの思い通りにならない自然を相手に、日々とても努力をなさっています。その人たちを支援していくことが重要だということから、みやぎ生協では生産者と消費者を繋ぐ交流の場をつくっています。直接交流することにより、生産者はさらに頑張ろうという気持ちになり、消費者はさらに食糧を大切にできると思います。

失敗は一番の成長剤

学生が今からしておいたほうがいいなと思うことは、3・4年生の段階で卒業後の進路を考えていくことです。さらには、アルバイトやボランティアなど社会の仕組みに触れる場に参加し、異世代からしか学べないふるまい方などを学んだほうがいいと思います。そうして身につけたビジネスマナーや身だしなみなどは、社会人になってとても大切になります。また、自分の考えをしっかり話すことができるようになったほうがいいです。そのためには、自己分析をしっかり行い、ぶれない「自分の軸」を一つ持ってください。これは就職活動に限らずとても大事なことです。

仕事柄、多くの学生に出会いますが、今の学生はチャレンジする気持ちが少ないように感じています。実は失敗から学べることはとても大きく、一番の成長剤なのです。失敗しても気持ちを切り替え立ち上がれるような、くじけない気持ちを持ってほしいですね。分からないことを分かると嘘をつかず、変に取り繕うなどしないこと。分からないことは分からないで大丈夫です。それでマイナスになることはありません。

また、就職活動においては、ナビサイトだけで納得しないで、自分から積極的に話を聞きに行き、自分の目や耳で情報を得て考えてほしいと思います。

若手社員に聞きました
~Interview with young generation~

共同購入運営部 営業担当 小林想さん

学生時代のサークル活動が、今の仕事に活きている!

今、担当している仕事は、「共同購入に興味があるけどよく分からない」という人に共同購入について説明し、宅配するメンバーさんを増やしていくことです。共同購入に興味がある人の多くは、高齢者の方や小さなお子さんがいるお母さん。この仕事は、毎週地域で決まったお客さんに宅配をしに行くので、顔を覚えていただくことも多く、仲良くなっていろいろなお話ができることが魅力の一つです。直接、現場で「ありがとう」「助かる」などの声を聞くことができるので、それが仕事のモチベーションにもつながります。

私は東北福祉大学のOBですが、学生時代は「こっぺぱん」というボランティアサークルで活動していました。サークル活動で児童館に行って子どもたちと遊んだりしていことが、今の仕事にとても活かされています。お母さんたちと子どもの話をできること、子育ての大変さを共感することなど会話を広げられます。とても充実した時間ですね。

社会人一年目は学生との違いに戸惑いました。時間がきっちりしていて生活に慣れることが大変でしたし、自分の発言や行動一つにとても責任があると感じました。しかし、明るい職場なので先輩に相談しやすいです。また、仕事を覚えいろんなことができるようになってきた今は、目標になる先輩に近づきたいという気持ちが仕事の原動力となっています。

学生時代の「時間」を大切に

学生時代やっておけばよかったと後悔することもあります。それは、資格の勉強をしたり、いろんなところに旅行に行くことです。社会人になると自分の時間はなかなか持つことができません。学生時代の方が、確実に時間はあったので、自分の興味のあること、やりたいことなど、さまざまなことにチャレンジしておけばよかったと思っています。

就職活動については、周囲から就活の話が出てきてからスタートしました。どんな会社に行きたいかは決まっていなかったので、いろんな企業の説明会に参加しました。実際に面接などでは、先生に言われてきたことを注意することはもちろんですが、硬くなりすぎず自然な感じということに気をつけたことが良かったように思います。

社会人として忙しい日々ですが、仕事が休みの時は大学時代の友人に会ったりしています。学生時代の友人ってとてもいいものです。いまの友人関係を大切にして学生生活を頑張ってください。そして楽しんでほしいと思います

女性社員に聞きました
 ~Interview with women~

人事教育部 係長 神崎絵里さん

制度も充実。女性にとって働きやすい職場

私はいま、本部で人事の仕事をしていますが、その前までは店舗で店長として働いていました。みやぎ生協は、育休・産休が充実しているので女性にとっても働きやすい職場だと思います。職員の中には、妊娠しているけどギリギリまで働きたいという人もいます。その人のためにも、あまり妊娠前と職種は変えずに、店や従業員みんなでサポートする体制を大切にしています。企業内保育園もあるので、安心して子どもを預けられ仕事に集中できます。パートやアルバイトの人も育休・産休がとれるので長く働けるのも魅力ですね。また、キャリアパスもしっかりしていて研修も充実しているので、目指す自分の将来像を描くことができます。私自身、店舗という現場から本部への異動だったので戸惑うこともありましたが、日々模索し勉強しながら、学生に向けて広報をしたり、企業のことを知ってもらうために資料・パワーポイントの作成をしています。

自分の言葉を武器に…

私が担当する仕事のひとつに、合同企業説明会での学生対応があります。学生の皆さんは、説明会に積極的に参加をし、どんどん質問したほうがいいと思います。また就活に向けて、社会人になる前に「自分の言葉を武器にする」ことが大切だと思います。自分の考えを第三者に伝えられることは、社会人になり、みんなで一つの企画を作る際にとても大切になってきます。さらには、さまざまな人とのコミュニケーションにも役立ってきます。苦手な人はいると思いますが、そういう人にこそ話しかけるようにチャレンジしてみてください。意外と自分に性格が似ていたりするのかもしれませんよ。

最後に、今の学生はおとなしい、奥ゆかしい(考えすぎている)イメージがあります。内に秘めていて、自分の言葉で社会に発信していくのが苦手なように感じられます。しかし、自分の言葉を文字に書き起こして、SNSなどで発信できるのは皆さん世代の強みだと思いますし、今後自分を表現するのに活かせることができると感じてます。学生時代にしかできないことにたくさんチャレンジして、たくさんの人と関わり、「自分の言葉を武器」にしていってください


取材の感想
 ~Interview impression~

社会福祉学科2年(当時) 田母神咲来

これから学生生活をどう過ごすかのヒントがたくさん

今回の取材で私がすごく心に残ったことは、「身だしなみ」と「自分の言葉を武器にする」という2点です。

まず、身だしなみは社会に出るうえでとても重要だということです。面接官は、学生の襟が立っていることも気になってしまうそうです。第一印象は顔と服装、清潔感から感じることが多いので気をつけていきたいと思いました。

さらには、自分の言葉を武器にするということ。面接でどうしても丸暗記してしまう人が多いのではないかなと思いますが、多少拙い言葉でもいいから、自分の言葉で自分の考えを伝えようとする気持ちが大切だということが分かりました。さまざまな人との関わりの場に積極的に参加し、異世代と交流をし、異世代からしか学べないことを学ぶべきだなと思いました。自分の考えを第三者に発信できる力をつけていきたいと思います。

最後に学生時代にしかできないことに積極的に参加したいと思います。ボランティアであったり、サークル活動をしたり、何かにとても熱中し、みんなで1つのことを成し遂げることも大切なことだと感じました。また、生活習慣を整えるのは何気ないことですが、社会人になったらとても大切なことだと思いました。残りの学生生活は半分を切ってしまいましたが、自分がやりたいな、挑戦してみたいなと思ったことにどんどんチャレンジして、よりよい学生生活にしていきたいです。

(取材:2019年4月)